【注目のフリーズドライ】真空凍結乾燥の原理とメリットとは?

【注目のフリーズドライ】真空凍結乾燥の原理とメリットとは?

食品業界で話題となっているフリーズドライ、様々なメディアで取り上げられているので耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

フリーズドライ、つまり凍結して乾燥させることで、食品内の水分を極力なくし常温での長期保存が可能になります。

風味、栄養素などを落とさずに作りたての状態を再現することができるだけでなく、軽くコンパクトなので持ち運びに適し、様々な用途・場面で活躍しています。

幅広いフリーズドライ食品が開発され、手軽に作ることができる食事、災害時の非常食として需要が高まっています。

この記事で分かること/解決できること
  • フリーズドライは食品を凍結乾燥させ長期保存と高い再現性を実現する
  • 真空凍結乾燥は低温で水分を昇華させることで風味や栄養素を保つ
  • 軽量で持ち運びやすく非常食やアウトドア食としての需要が高まっている
  • 味噌汁をはじめ多様なメニューが商品化され市場が大きく拡大している
  • 品質を保つには凍結方法が重要で急速冷凍の活用も検討すべき

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意外と知らない、真空凍結乾燥の原理とは

フリーズドライを簡単に説明すると、凍結させたまま乾燥させることです。

別名、凍結乾燥、もしくは真空状態で行うため、真空凍結乾燥とも呼ばれています。
真空凍結乾燥を行う機械のことを、真空凍結乾燥機と呼びます。

真空凍結乾燥は食品を凍結させ、気圧を下げ真空状態にした中に置き、昇華させて乾燥させます。
昇華とは、氷(固体)から水蒸気(気体)へと直接変化する現象のこと。

一般的に水は100℃で沸騰して水蒸気になりますが、気圧を下げると低い温度で気化して気体となります。乾燥させたい食品の周囲気圧を下げることで、常温や低温で気化させ水分をとばすことが可能になります。

真空凍結乾燥することで、通常の乾燥方法よりも水分をとばすことができ、食品の腐敗をより防ぐことができます。

真空凍結乾燥の優れている点は、高温の熱を用いる必要がないということ。熱乾燥を行うと、熱によって組織や栄養素が変化してしまいます。

しかし、熱を与えずに低温で乾燥させることができるので、味、栄養素、香りなどをそのまま維持することが可能。また、真空状態で乾燥させるので、酸化を抑えることができます。

さらに、凍結させることも重要なポイントです。凍結せずに食品を機械に入れて気化させると、水分が沸騰して風味などが落ちてしまうことがあります。食品を凍結させた状態で直接気化することで、元の食品と変わらない状態を維持することが可能。凍結させることで水分だけを蒸発させることができ、組織の変化を防ぐことができます。

また、水分を加えるだけですぐに元の状態に戻る高い復元力も、凍結させることで可能になっています。氷の状態で昇華させるため、蒸発した氷の部分に空洞ができます。水分を加えると空洞になった部分に水が浸透していくので、サッと元の状態に戻ります。

このように、真空凍結乾燥をすることで、味わいや栄養素を維持したまま食品を長期間保存することができ、簡単に元の状態を再現することができます。

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真空凍結乾燥のメリットや活用方法

真空凍結乾燥のメリット
出典:http://matome.naver.jp/odai/2138812674264651801/2138812897767177003

真空凍結乾燥させるメリットは、主に5つあります。

1、作りたての美味しさを、簡単に再現することができること
2、栄養素、特に熱に弱いビタミンなどにおいても、そのまま補うことができること
3、お湯や水を注ぐだけで作ることができること
4、常温で長期間保存することができること
5、軽くコンパクトなので、持ち運びに優れていること

このようなメリットがあるので、真空凍結乾燥の技術はアメリカ軍の携帯食料の活用のために、1950年代から研究、開発が進められてきました。それ以前の軍の食事は、熱乾燥や加熱濃縮によって製造していたため、美味しさ、栄養という観点で問題がありました。

真空凍結乾燥させることで、酸化を抑え、微生物の繁殖を防ぐことが可能。その結果、腐敗や異臭を防ぎ食品を美味しい状態で、長期間保存することができるようになりました。

常温保存することができ、軽くコンパクトであるというだけでなく、味などの満足度を得られる食事として役に立っています。
特に、きちんと栄養を摂ることができるので、栄養価の高い食事として非常に優れています。軍用の食事だけでなく宇宙食の製造にも活用され、携帯食料の品質は大幅に改善されました。

日本の食品分野においては、1960年代から徐々に真空凍結乾燥の開発が始まりました。
そして、インスタントコーヒーの普及や、1970年代にインスタント麺の販売によって、フリーズドライ食品は広く浸透していきました。インスタント麺のほかにも、お茶漬けや味噌汁などの食品は広く食べられています。

海外旅行や登山などのアウトドアの際に携帯されることが多く、エベレスト登山や南極観測隊の食料としても利用されています。さらに、最近では保存食や災害時用の非常食として需要が高まっています。

また、食品のほかにも輸血用の血液の運搬や、熱に弱い医薬品の製造に活用され、絶滅危惧種の精子の保存実験にも成功しています。

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様々な食品を真空凍結乾燥!身近に広がるフリーズドライ食品

真空凍結乾燥の食品
出典:http://kirei.funfunmama.com/?eid=1032265

インスタント麺や味噌汁といった食品が主流でしたが、様々なフリーズドライ食品が発売されています。シチューやスープ、親子丼などの丼もの、炒めもの、麺類、鍋などの商品開発が進んでいます。お湯を注ぐので汁ものの商品が多いですが、水で戻すホタテの刺身といった商品も開発されています。

「アマノフーズ」でおなじみ、フリーズドライの最大手メーカー、天野実業では幅広い商品を発売しています。
アマノフーズでは、味噌汁だけで約70種類あり、豚しゃぶ鍋やキムチ鍋、カニすきなど様々な種類の鍋商品があり、バリエーションが豊富。他にも、カレー、ビーフシチュー、ミートパスタ、リゾット、丼もの、にゅうめん、麻婆ナスなどがあります。和・洋・中・エスニックと、200種類以上のメニューが商品化されています。

少子高齢化や単身者が増え、フリーズドライ食品は手軽に作ることができる食事として需要が伸びています。
特に、フリーズドライの味噌汁の市場は、2008年から2014年の6年間で約5倍に拡大しています。アマノフーズにおいても味噌汁は、年間に約1億7000万食を製造するほどの主力商品となっています。

フリーズドライ食品はお湯を注いで10秒ほどで作ることができ、即席とは思えないほどクオリティーが高いことが人気の秘密。常温で約3年間と長期保存が可能なので、買い物に出ることが難しいお年寄りの食事や、簡単に作ることができる食事、買い置き用の保存食、災害時の非常食として需要が高まっています。

フリーズドライ食品は、スーパーやコンビニなど身近なところで販売され、私たちの身近な食事としてますます広がりを見せています。

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まとめ

真空凍結乾燥することで、常温での長期保存ができ、作りたての美味しさを簡単に再現することができます。
フリーズドライ食品は様々な場面で活躍することが期待されているので、今後楽しみな分野です。

フリーズドライ食品を製造にするにあたり注意したいことは、品質を落とさずに凍結させること。

真空凍結乾燥の工程において、品質が損なわれる可能性が一番高いのが凍結時です。
凍結する際に細胞が破壊されてしまうと、どれほど美味しい食品でも味が落ちてしまいます。

そのために、通常の凍結ではなく急速冷凍するという選択肢を持つことも必要です。

フリーズドライに注目されている方は、凍結方法にも目を向けてみるのもいいでしょう。

弊社では真空乾燥機は扱っておりませんが、急速冷凍でしたらお手伝いできますので、お気軽にご相談ください。

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お問い合わせ

木下 昌之

この記事の監修者

デイブレイク代表
木下 昌之

70年続く老舗冷凍機屋の3代目。2013年、特殊冷凍テクノロジー×ITを軸に国内唯一の特殊冷凍機の専門会社としてデイブレイクを創業。各種メディアや書籍「フードテック革命」にてフードテック企業の代表格として紹介されるなど、「急速冷凍」をコアに食品流通業界の根本改革に邁進中。

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